感想: とても文章がうまい。「表現者」としての能力とかスキルはかなり高いと思う。その分,巧く隠す事にも長けている。意図してかどうかは分からないけど,ちらちらとホンネらしきモノも見え隠れしているところもある。
忘れてはいけないのは,あくまでこれは「他人に読ませるための文章」であるという事。記者(著者)= 読者ならわざわざ web に載せたり本にしたりする必要はないかなと。あの文章の裏にあるモノをどう汲み取って租借するのかが大変だけど欠かせない,と思う。
*精神的に凹んでいたり,ダウンな時には読まない方がいいかも*
Tuesday, 5 Oct — Rain にある通り,本当に最初,この本を読めなかった。読む事を本能が拒否した。
最初,読もうとして手に取った時,自分でも不思議なのだが,読んだのは最初からではなく,「南条あやの略歴」からだった。
そして丁度,3/30 のところにきた時,あや氏のカラオケボックスでの自殺が目の前に浮かんだ。SHO-EI 氏の言う,脳内劇団(に近いもの)だ。アレよりも強烈かも知れない。まさに,私は,個室にについている窓からあや氏が大量に向精神薬を服用している光景を覗いてた。テーブルに放置された鳴り止まない携帯,その傍らには乳鉢,空になった大量の薬剤シート,粉末になった薬を頓服のようにサラサラと口に流し込んで飲み物で飲み下す姿が見えた。
彼女はどんな気持ちでソレをしていたのか,を考えた途端,半分引き込まれた。丁度その時,かなりヘコんでたというか,精神的に落ちてたので余計にそうなりやすかったんだろう。続きをその時読まなくてよかったと思う。目の前に切れ味の良いナイフが無くてよかった,そう,思った。